国際俳句交流協会(HIA)創立25周年記念シンポジューム
欧州と日本の俳句 2014年1月24日
於: スゥェーデンEU本部 (ベルギー・ブリュッセル)
1. 基調講演: ヘルマン・ファン・ロンパウ(EU大統領)
2. 司会: ウィリー・ブァンデ・ワラ (ルーベン大学日本学教授)
3. ドイツ語圏の俳句: クラウス=ディター・ヴィルト
4. スゥェーデンの俳句: ラーシュ・ヴァリエ(駐日スゥェーデン大使)
5. 日本の俳句: 有馬朗人(HIA 会長)
6. オランダの俳句: マックス・ヴェアハルト
7. イギリスの俳句: デビット・コブ
8. フランスの俳句: アラン・ケルブェルン
ローマ俳句交流の夕べと茶話会 2014年1月26日 於: ローマ日本文化会館
左下の写真以後も参加者は続き、ついには会場からはみだしてしまい、関心の高さが伺えました。
イタリアのマリアーノ・ロマーノ小学生2年生の俳句に対する文を担任のダニエラ・コスタンツィ先生が発表しました。簡潔かつ素晴らしいので紹介します。
俳句って何?
フランチェスカ
・俳句って何かの体験みたい。だって夢と現実を生きることができるから。
・俳句って旅みたい。心の中でどこかへ行って、俳句が出来て旅から戻れば、またもとの人々の間に戻ってくるから。
・俳句って、同時に見たり、聞いたり、書いたりできる香水。

・俳句は感動や、連帯感や、特に喜びを皆に与えてくれる。作る人だけでなく、それを読む人にも。
シモーネ
・俳句は、五・七・五という約束を守る、大切な詩だと思う。
・僕達は俳句を、新しく生きる為に作る-世界の全てが俳句の中で新しい命を与えられるんだ。
・僕達が俳句を作ろうと思った時、俳句は自分の巣の中でもう僕達のよびかけを待っているんだ。
・俳句は僕達を歩かせ、両手を動かさせる。
ジーノ
・俳句は友情だ。

何故俳句を作るのが好きなの?
フランチェスカ
・普段使わないような言葉をみつけ出すことが出来て、その言葉に驚かされるから。
・一生懸命俳句に集中すると、私たちの内にある秘密(神秘)を発見できる。俳句を作ってみて、私は自分自身に驚いている。
 私の命の中にこんな力があったのか、と私自身が驚く。何か私が消えてパズルの一つになったような気がして、そのパズルの
 ひとつひとつが私の中で再構築されて、その中に私が言いたかった感動が表現されているの...俳句のおかげでそういうことが出来る。
・遊びみたい。サイコロをふって最初のことばが出てくると、その次の七が、そして最後の五音が。
 こうして終点に着いたら又始める。遊びみたいに気に入るまで続けていられる。
エドワルド
・僕は俳句を作ることで、僕の経験したことや考えを引き出すことができるから好き。
・心はいろいろなところへ行って、全てのイメージをとって袋に入れてもってくる。
 私はそのイメージの美しさに圧倒されて大急ぎで書きとめる。
シモーネ
・木を考えたら木になって、木が世界を見たり、木が芽を出していくのを、木の身になって理解する。
 それを俳句に書く。それからいろいろなものになってみて、それを書く。
・俳句って人生みたいな気がする。どこかへ出かけた時は、俳句で五・七・五で話す。
 学校では誰かに言ったことをノートに書きつける。そうして俳句を作る。
・誰かに話す時、俳句を発見する。だって気付かずに五・七・五の音で話して俳句を作ってる。
 俳句を読むと神秘っていうのが存在するんだってかわる。
キアーラ
・俳句の作り方を教わると、あなたの幸福が飛び立つ、幸せな時飛びたくなるように。
・俳句って好きな色をぬっていく絵本みたい。
フェデリーコ
・庭にいる時、何か新しい言葉を思いつくと、それを俳句にして書きとめたくてしかたなくなる。
 何か新しい言葉を発見すると、嬉しくてとびあがる。
ヴェーラ
・俳句を作るって遊びみたい。だってそこにリズムがあるから。
ジーノ
・俳句が好きなのは沢山仲間が出来るから。俳句を書くと、ノートからそれらのなかまがひとりで出てきてくれる。

俳句をどうやって作るの?
キアーラ
・もう頭の中に五・七・五の形が出てくる。
フランチェスカ
・何か言葉をひとつ書いてみる。言葉についていろいろ考える。それに形容詞を足したりしていって、最後の五は意味が深まっていて、
 メタフォア(隠喩)だったり、直接表現だったり、いろいろ意味の結びつきだったりする。
・まず俳句を作ろうと思ったら、イメージを深めていく。つまり書きたいことの中に沈潜して、何か書きたいかを私に問いかける。
 そしてその対象物(書きたいもの)が、私に何を書いたらいいか言ってくれる。まず旅をして(書きたいものの中へ)、
 心が対象の魅力でいっぱいになって戻ってきたら、明かりをつけてそれを書くの。
フィレンツェ郊外、キャンティ村にある haiku wine 醸造のワイナリーを見学。オーナー夫妻主催の夕食会ではそれぞれのご馳走にあった素晴らしいワインが振る舞われ、オーナー希望の句会も披露されました。
ミラノ郊外、葡萄畑のまん中にあるレストラン Locanda で夕食。入口には石板にレリーフの正岡子規の俳句があり、中には3人の他の作者の俳句が窓に描かれていました。オーナーは俳句をする人達がこんなに来てくれたと大喜びでした。
帰りの飛行機の隣は学会で発表する英国の若い女性の化学者でした。イタリアの子供たちの文は英語がなかったので紹介できませんでしたが、大統領の本の「序にかえて」とドイツのクラウスのWhat is Haiku? を見せたら、とても興味があると言っていました。俳句に親しむ海外の人がまた増えそうですね(^^)